平成27年7月 台北國立故宮博物院

今年は1925年に北京の紫禁城内に故宮博物院が創設されてから九十年目にあたる記念の年。
歴代皇帝の至宝は、日本軍の攻撃を前に国民党軍によって上海、南京に運ばれ、さらに1949年に国民党軍が共産党軍に敗れると国民党軍とともに海を渡って台湾にたどりついた。
国民党軍は選りすぐりの逸品ばかりを選んで北京の故宮博物院から持ち出したので、本当にいいものは台北にある。
そこで今月2日から4日にかけて台北に行き、國立故宮博物院を訪れてみた。
 

 

今回のお目当ては中国山水画。
特に九十周年を記念して開催されている特別展「典範と流伝−范寛とその継承者たち」で展示中の、北宋時代の山水画の大家・范寛の唯一の真作とされる「谿山行旅図」。
高さ2メートルはあろうかという大きな作品。見上げるような岩山に圧倒される。

この作品があまりに気に入ったので、家に持って帰り、額縁に入れて飾った。
といってもこれは会場内に置いてあった、とてもいい出来栄えのパンフレット(写真右)を広げたもの。

      
   

この絵を見に来ていた人たちは、右下にある隠し落款を一生懸命探していた。
私も探していたら、地元の人が親切にもルーペを貸して見させてくれた。
驢馬の隊列の後ろの木の葉の間にサインが書かれてるが(黄色い○をつけたところ)、わかるだろうか。
 
(「谿山行旅図」の展示期間は8月13日までです。)

そして、7月4日は月1回の総統府、日本の植民地時代の総督府の一般公開日。
せっかくの機会なので見学に行ってきた。
そこでもらったのが飛び出す総統府のパンフレット。

   

台湾は見どころが多く、食べ物もおいしく、地元の人も親切で、評判どおりとてもいいところ。
それに観光スポットのパンフレットで楽しく遊べるのもわかった。

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