平成29年7月号 艦隊コレクションbU 呉空襲編(艦船キットコレクション FINAL)
連載開始以来多くの方にアクセスしていただき大好評の「艦隊コレクション」シリーズ。
ご覧になっていただいているみなさま、どうもありがとうございます。
そこで今月も期待に応えて「艦隊コレクション」シリーズを紹介します。
今月のテーマは「呉空襲編」。
燃料不足で身動きがとれず呉軍港およびその周辺の島々に停泊していた残存艦艇の多くは昭和20年3月と7月に行われたアメリカ空母機動部隊を中心とした
連合国軍の攻撃で大きな被害をこうむった。
呉空襲はまさに帝国海軍のFINAL。栄光の歴史の終焉を見るのは辛いが、しっかりと記録にとどめなくてはと思う。
ラインナップは、上の段左から空母「天城」、戦艦「榛名」、下の段左から潜水艦「伊−400」「伊−404」、駆逐艦「宵月」、軽巡「大淀」。
はじめに空母「天城」。迷彩塗装がお見事!
右の写真はプロトタイプとなった空母「飛龍」とのツーショット。
艦橋の位置が左舷から右舷前方に変更され、昇降機が大型化され2基に減じられているが(「天城」は飛行甲板の迷彩塗装でよくわからないが)、
船体のサイズはほぼ同じなので、こうやって並べてみるとそっくりなのがよくわかる。
「天城」は3月19日、7月24日の空襲で損傷し、7月28日の空襲後、横転着底した。
戦艦「榛名」は、洋上バージョンが迷彩塗装で、フルハルバージョンはノーマル塗装だが、ノーマル塗装はレイテ作戦の第1遊撃部隊第2部隊の
再現で使いたいので、迷彩塗装とフルハルを組み合わせた。
「榛名」は3月19日、7月24日の空襲、その間の6月22日にはB29の直撃弾を受けたものの海上にその艦容を保っていたが、7月28日の攻撃でついに着底。
軽巡「大淀」、駆逐艦「宵月」。
「大淀」は3月19日、7月24日の空襲で損傷し、7月28日の空襲で横転擱座した。
昭和20年1月31日に竣工したばかりの「宵月」は、6月5日に触雷し小破した後、呉で対空戦闘に従事。
戦後は特別輸送艦として復員輸送任務に従事し、その後、中華民国に賠償艦として引き渡され「汾陽」と命名された。
潜水艦「伊−400」「伊−404」。
「伊−400」は昭和18年1月18日に呉海軍工廠で起工され、翌12月20日に竣工した。
「伊−404」は昭和18年11月18日に呉海軍工廠で起工され、昭和19年7月7日に進水して工事が進められたが、翌年に入り
空襲激化のため95%完成状態で工事が中断され、島陰に避難中に被爆大破し、7月28日に秘密保持のため自沈処分された。
そのためキットは塗装がまだ済んでいない状態を再現している。
一方、「伊−400」は僚艦「伊−401」とともに7月23日に大湊から米機動部隊の前進基地・ウルシー環礁攻撃に向かったが、終戦のため反転して内地に帰還した。
艦橋前方のカタパルトには付属の特殊攻撃機「晴嵐」を乗せてみた。
平成23年8月発売「真珠湾〜1941」から始まったエフトイズの艦船キットコレクションも昨年12月に発売された「呉空襲編」でいよいよFINAL。
まだ発売されていない艦もあるので、これで終わってはさびしいな、と思っていたら、エフトイズ公式ブログによると新たな展開で再出発するとのこと。
続編を期待したい。
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