8月6日に進水したばかりのDDH183「いずも」。
就役するのは再来年3月の予定だが、「ジェイ・シップス」2013年夏号の綴じ込み付録の1/700ペーパークラフトが本物より一足早く完成した。
付属のヘリは、前からSH-60K 5機、MH-53E 2機、MCH-101 2機、計 9機。
ずらりと並べてみると、広々とした全通甲板をもった堂々たる「ヘリ空母」の風格。
右舷側から見た「いずも」。艦橋の後方に巨大なエレベーターが見える。
「真珠湾攻撃隊」に登場した同じ縮尺の空母「赤城」と比べてもこの大きさ。
「いずも」は基準排水量19,500t、全長248m、全幅38m。
「赤城」は基準排水量36,500t、全長250m、最大幅29m。
全長は「赤城」の方が少し長いが、横幅は見ての通り「いずも」の方がはるかに広く、ヘリの運用にもかなり余裕がありそうだ。
さて、ここで気になるのが「いずも」2番艦の艦名。
ヘリ搭載護衛艦の艦名に旧国名が使われるようになって命名されたのが「ひゅうが」と「いせ」。
先代の「伊勢」「日向」も航空戦艦に改装されたので、航空兵力をもった護衛艦のイメージとぴったりだ。
次は旧国名でなじみのある「ながと」「むつ」あたりかな、と思ったが、明治30年代に装甲巡洋艦として建造され、太平洋戦争時には瀬戸内海で訓練業務に従事していた「出雲」の名をつけるとは意外だった。
となると、次は「出雲」と同型艦の「磐手」か。
しかし、「磐手」は旧国名でなく山の名前だ。山の名前は今ではイージス艦に付けることになっているのでありえないだろう。
そこで、私の予想はズバリ「ながと」。
実は「ひゅうが」「いせ」「いずも」には共通点がある。
「伊勢」「日向」は激戦下の戦闘をくぐり抜け、また「出雲」も45年間現役であり続けたが、太平洋戦争末期に重油がなくて呉軍港に停泊していたところ、昭和20年7月24日の米機動部隊による呉大空襲で3隻とも大破着底してしまった。
そこで新型DDHのキーワードは「海底に沈まずにしぶとく生き残った軍艦」と推理した。
「長門」もマリアナ沖海戦やレイテ作戦に参加したが運よく生き残り、終戦直後も海に浮かんでいた唯一の戦艦だ。
そうなると昭和18年に謎の爆沈をとげた「陸奥」は艦名候補からはずされ、「信濃」は完成直後に撃沈されてしまったので可能性はないだろうし、ミッドウェー海戦で沈められた「加賀」は、真珠湾攻撃に参加したこともあって、アメリカを刺激するのを避けるため候補にはならないと思う。
(追記)「いずも」2番艦は、見事に予想がはずれて「かが」に決定しました。「かが」命名を記念して平成27年9月号「艦隊コレクションbQ」でFuruta軍艦コレクションシリーズの「加賀」をはじめ、コレクションをアップしましたので、こちらもご覧になってください。