平成26年4月 フィギュアで綴る日本古代史(その2 弥生時代〜古墳時代)


日本古代史の第2回は弥生時代。

 
まずは弥生時代中期の銅鐸(青銅製 紀元前2〜1世紀 伝香川県出土)。
このオリジナルは東京国立博物館に所蔵されていて、国宝に指定されている。
側面に描かれた絵画も忠実に再現されているすぐれもの(右の写真)。
描かれているのは人だったり、動物だったりで、何を表現しようとしているのか、想像するだけでも面白い。
  


次は弥生式土器。
これは弥生時代後期の土器で、オリジナルはやはり東京国立博物館に所蔵されていて、重文に指定されている(1〜3世紀、名古屋市熱田区高蔵町出土)。
ギリシャのクノッソス宮殿出土の土器に比べられるほどの美しさから「パレススタイル(宮廷様式)」と呼ばれているが、確かに色あいも形も素晴らしい。

 


この「歴史ミュージアム」シリーズの弥生時代のものは上の二つだけで、これではさびしいので、古墳時代から踊る埴輪にご登場いただいた。
古墳時代の埴輪は、前回の縄文時代の土偶と違ってだいぶシンプルなデザインになったが、それでもやはりなんとなく愛嬌があるところは共通している。
今風に言えばゆるキャラといったところだろうか。
左の写真は、踊る埴輪(女性)、右は踊る埴輪(男性)。いずれも埼玉県の野原古墳出土で6世紀のもの。
  

先月ヴィーナス土偶を紹介したが、3月18日に、それと同じく茅野市尖石縄文考古館に所蔵されている「仮面の土偶」を国宝に指定するよう、文化審議会から文部科学大臣に答申が出された、という新聞記事が出ていた。
他にも狩野永徳の弟・宗秀の屏風「紙本金地著色四季花鳥図」(大阪市立美術館)など50点を重要文化財に指定するよう答申されている。
毎年春に東京国立博物館で開催される新指定国宝・重要文化財の特別陳列に「仮面の土偶」は来るだろうか。他にもどれが陳列されるか、今から楽しみである。

(次回は古墳時代の続きです)

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