1 イージス艦 きりしま

 地元・神奈川県内の横須賀を母港とする唯一の護衛艦「きりしま」。イージス艦が作りたい、と思ったとき、迷わず「きりしま」を選んだ。
 左の写真は夕陽を浴びているところ。実際に部屋に夕陽が差し込むタイミングを見計らって撮影した。キットはピットロード1/700。

   

 「きりしま」は、テロ対策特措法に基づくインド洋上での給油活動支援に2回参加している。1回目は護衛艦「はるさめ」、補給艦「ときわ」とともに平成14年12月から平成15年5月までの約6か月間。2回目は、護衛艦「たかなみ」、補給艦「はまな」とともに平成16年8月から12月まで。この時は、帰国途上にスマトラ沖地震が発生し、津波の被害を受けたタイ国政府からの要請に基づき、急きょ反転しタイ・プーケット島の沖合で被災者の捜索・救助活動を行っている。
 平成22年10月29日には、ハワイ・カウアイ島沖で弾道ミサイル迎撃実験に成功している。弾道ミサイルの脅威が増す中、新型迎撃ミサイルSM-3を搭載した「きりしま」は、ハワイ・カウアイ島沖で、米海軍が発射した模擬弾道ミサイルに対しSM-3を発射し、大気圏外で見事命中させた。

 「坂の上の雲」のおかげであらためて軍港として注目されている横須賀。「歴史読本」のシリーズで『横須賀歴史読本』という本も出版された(もちろん書店で見てすぐに購入した)。表紙は戦艦「三笠」だ。
 暖かくなったら護衛艦の写真を撮りに海上自衛隊の基地に行ってみたい。もちろん「三笠」にも。軍港の街・横須賀探訪記にもご期待を。




護衛艦の艦名 (1)イージス艦】
 
 平成5年に竣工した「こんごう」以来、イージス艦には山の名がつけられるようになったが、それまでDDG(対空ミサイル搭載護衛艦)には、昭和40年に竣工した「あまつかぜ」以来、「風」の名が付けられていた。

  あまつかぜ DDG-163 昭和40年竣工 (同型艦なし) (平成7年退役)
  「たちかぜ」型
   たちかぜ DDG-168 昭和51年竣工 (平成19年退役)
   あさかぜ DDG-164 昭和54年竣工 (平成20年退役)
   さわかぜ DDG-170 昭和58年竣工 (平成22年退役)
 「はたかぜ」型
   はたかぜ DDG-171 昭和61年竣工 (第4護衛隊群)
   しまかぜ  DDG-172 昭和63年竣工 (第1護衛隊群)

 「はたかぜ」型は5隻建造される予定であったが、ソ連の対艦攻撃ミサイルへの脅威に対抗するため昭和60年の「中期防衛力整備計画」でイージスシステムを搭載した護衛艦の建造が決定されたことから、2隻で打ち切られた。
 以後、イージス艦には「山」の名が付けられている。現在、海上自衛隊が保有する6隻の定係港、竣工年は次のとおり。
 (ソ連崩壊後は、中国、ロシア、北朝鮮の弾道ミサイル攻撃の迎撃が主な目的となったため日本海側に重点的に配置されている)

 「こんごう」型
   こんごう  DDG-173(佐世保) 平成5年竣工(第1護衛隊群)
   きりしま  DDG-174(横須賀)  平成7年竣工(第4護衛隊群)
   みょうこう DDG-175(舞鶴)   平成8年竣工(第3護衛隊群)
   ちょうかい DDG-176(佐世保)  平成10年竣工(第2護衛隊群)
 「あたご」型
   あたご   DDG-177(舞鶴)    平成19年竣工(第3護衛隊群)
   あしがら  DDG-178(佐世保)  平成20年竣工(第2護衛隊群)


  「山」の名前は、以前はヘリコプター搭載護衛艦(DDH)に付けられていたが、「はるな」型の後継艦として新たに建造されたDDHには旧・国名が付けられた。

 「はるな」型
  はるは DDH-141 昭和48年竣工 (平成21年退役)
  ひえい DDH-142 昭和49年竣工 (平成23年退役)
 「しらね」型
  しらね DDH-143 昭和55年竣工
  くらま  DDH-144 昭和56年竣工
 「ひゅうが」型
  ひゅうが DDH-181 平成21年竣工
  いせ    DDH-182 平成22年竣工


 さて、ここで気になるのが、「あしがら」に続く次のイージス艦の艦名。
 4つの護衛隊群には、それぞれ2隻づつのDDGが配置されているが、イージス艦でない「はたかぜ」型が艦齢30年を越える5、6年後に後継艦が完成すると仮定してあれこれ想像してみる。
 
 帝国海軍では、山の名は古くは巡洋戦艦、その後は重巡洋艦に付けられていた。
 巡洋戦艦という艦種廃止後に戦艦になった「金剛」「榛名」「霧島」「比叡」、重巡洋艦では青葉型の「青葉」「衣笠」、妙高型の「妙高」「那智」「足柄」「羽黒」、高雄型の「高雄」「愛宕」「鳥海」「摩耶」、重巡から空母に改装されたが完成しなかった「伊吹」である。
 他に、巡洋戦艦から空母に改装された「赤城」、大戦末期に空母に山の名が付けられるようになってからは、「雲龍」型空母2番艦以降の「葛城」「天城」(以上、完成)「笠置」「阿蘇」「生駒」(戦局悪化により建造中止)「鞍馬」(建造取りやめ)がある。

 さて、この中からどれを選ぶか。
 「あかぎ」は空母のイメージが強すぎるかな、「いぶき」「かつらぎ」「かさぎ」「あそ」は、完成しても活躍の場がなかったり、未完成だったりで軍艦としてのイメージが薄いかな、とかいろいろ考えていて思いついたのがこれ。

 「たかお」 DDG-161
 「はぐろ」  DDG-162

 最近の4隻は「みょうこう」「ちょうかい」、「あたご」「あしがら」と、妙高型と高雄型を掛け合わせているので、それに倣うのではないか。「なち」「まや」もあるが、特に艦橋が大きい日本のイージス艦の原型は、同じく艦橋が大きく、諸外国から「みすみす攻撃目標になるものだ」と酷評された高雄型にあるのでは、と勝手に考えている私としては、ぜひ高雄型ネームシップの名前をつけてほしいと思う。
 見上げるような艦橋の大きさは、平成17年に公開された映画「亡国のイージス」を見るとよくわかる。
 この映画に出てくるのはDDG-175「いそかぜ」だが、もちろんこれはイージス艦「みょうこう」(艦内の撮影には「きりしま」が使われた)。
 中井貴一扮するFTG(海上訓練指導隊)隊長、実は某国のテロリストとその仲間が乗り込むシーンには「みょうこう」の映像がふんだんに出てくる。
 「いそかぜ」がDD-107「うらかぜ」(実際は「いかづち」)に向けてハープーン対艦ミサイルを発射するシーン、それに対して「うらかぜ」がシースパロー対空ミサイルを発射するシーンは、実写、特撮を組み合わせ、思わず「すごい」とうなってしまう。この迫力はCGだけでは絶対に表現できない。
 さすがに「いそかぜ」が東京湾に沈没するシーンはCGだが。
 ちなみに、テロリストたちの陰謀を阻止した先任伍長・仙石(真田広之)が最後のシーンで新たに着任した護衛艦はDD-101。映画の中では艦名は出てこないが、実際には「むらさめ」。

 下の写真は、イージス艦が第二次大戦下の太平洋にタイムスリップするという設定の漫画「ジパング」のアニメ放送を記念して発売された食玩のDDG-182「みらい」。後部にはヘリ格納庫もあり、「あたご」型を先取りした形になってる。ただし、「みらい」とか「きぼう」とかいった艦名のイージス艦は出てこないだろう。

  
 

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