令和元年12月号 正倉院の世界

今月のコレクションボックスは、今年の10月14日から11月14日まで上野の東京国立博物館で開催された御即位記念特別展「正倉院の世界−皇室がまもり伝えた美−」にちなんで正倉院の宝物を紹介します。
正倉院のきらびやかな宝物が東京に集まったので、会場内の混雑ぶりが話題になりましたが、そういった中でも飛鳥・奈良時代の国際色豊かな宝物の美に酔いしれた方も多くいらっしゃるのでは。
もちろん私もそのうちの一人です。

 

前期展示の一番の人気は何といっても「螺鈿紫檀五絃琵琶」(中国・唐時代 8世紀 正倉院宝物)。
正面から見ても、背面から見ても見事な装飾だった。

こちらはオリジナルの雰囲気がよく出ている明治時代の模造(東京国立博物館)。
写真撮影可だったので、記念に一枚撮ってきた。

 

華やかな展示を見て、記念の写真を撮って、さて帰ろうと思い、ミュージアムショップの方向に向かって行ったら、見てはいけないものを見てしまった!
そう、「正倉院の世界」開催記念限定アクリルキーホルダーのガチャガチャだ。

ラインナップはいずれも正倉院宝物で、白瑠璃碗、螺鈿紫檀五絃琵琶、紅牙撥鏤撥、黄熟香、漆胡瓶、伎楽面 酔胡王(木彫 第47号)、平螺鈿背八角鏡(第13号)の7種類。

これは記念に持って帰らなければと喜び勇んで、コインを入れてハンドルを回すと、出てきたのはガラスの透明感が見事な白瑠璃碗。
ところが、カプセルから取り出してみるとお碗の形でなはく、平らなアクリル板に白瑠璃碗の写真を貼りつけたもの(下の写真右)。

 

今年3月に紹介した「戦国の茶器」のように立体的なものかと思ったので、少しがっかりしたが、あと2回トライしてみた。
次に出てきたのが上の写真正面の紅牙撥鏤撥。これは琵琶の撥で、もともと平らなものなので特に違和感はなく、
オリジナルの本体にほどこされた華やかな鳥の文様も再現されているので、かなり満足できるもの。
もう一つ何か欲しいなと思い、3つ目の漆胡瓶(上の写真左)を出したところで閉館時間も迫ってきたので、ここで終了。


参考までに、こちらが「戦国の茶器」
上の段右は「正倉院の世界」でもラインナップになっている蘭奢侍(黄熱香)。
 


【美術シリーズインデックス】

平成24年2月号 国宝〜デジタル複製の世界〜
平成24年6月号 ツタンカーメン黄金のマスク
平成24年9月号 レオナルド・ダ・ヴィンチ
平成24年12月号 日中国交正常化40周年
平成25年1月号 長谷川等伯
平成25年4月号 大判小判がざっくざく(江戸時代編)
平成25年9月号 若冲が来てくれました(福島県立美術館特別展)
平成26年1月号 狩野永徳
平成26年3月号 フィギュアで綴る日本古代史(その1 縄文時代)
平成26年4月号 フィギュアで綴る日本古代史(その2 弥生時代〜古墳時代)
平成26年5月号 フィギュアで綴る日本古代史(その3 古墳時代)
平成26年7月号 大判小判がざっくざく(戦国時代編)
平成26年9月号 オルセー美術展
平成26年10月号 大判小判がざっくざく(江戸時代編パートU)
平成26年11月号 大判小判がざっくざく(日本最古と明治以降の金貨)
平成27年7月号 台北 國立故宮博物院
平成28年1月号 日月山水図屏風
平成28年7月号 私の浮世絵コレクション(ガチャガチャ冨嶽三十六景)
平成28年10月号 台北 國立故宮博物院
平成28年11月号 私の浮世絵コレクション2(ガチャガチャ浮世絵ミニチュアコレクション)
平成29年5月号 東京国立博物館 特別展「茶の湯」
平成29年8月号 進化するガチャガチャ(鳥獣戯画)
平成30年1月号 江戸琳派〜酒井抱一〜

平成30年2月号 進化するガチャガチャ(鳥獣戯画 絵巻物風ミニたぺすとりぃ)
平成30年7月号 私の浮世絵コレクション3(ミニチュアアートギャラリー「傑作 浮世絵編」)
平成30年9月号 私の西洋絵画コレクション1(ミニチュアアートギャラリー「クロード・モネ」)
平成30年11月号 私の西洋絵画コレクション2(ミニチュアアートギャラリー「フェルメール」)
平成31年1月号 速水御舟《翠苔緑芝》
平成31年3月号 戦国の茶器
平成31年4月号 若冲の花
令和元年8月号 3Dで楽しむ浮世絵の世界(歌川広重 立体組上図)
令和元年11月号 不思議の国のアリス

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